| 活性炭は、椰子殻、おがくず、木材、石炭などの原料を900℃前後で蒸し焼きにした炭で、無数の孔(数ミクロン〜数百オングストローム)があいています。1グラム当たり700〜1400平方メートルの表面積を有し、物理的な吸着あるいは化学反応により塩素や有機化合物を除去します。
●塩素の除去機構(化学反応除去)
2Cl2+2H2O→2HClO(次亜塩素酸)+2HCl
2HClO+C→2HCl+CO2
↓
2Cl2+2H2O+C→4HCl+CO2
炭素1分子が塩素2分子を除去するので、理論的には12グラムの炭素は140グラムの塩素を除去できます。残留塩素が1ppmとすると、140グラムの100万倍、約140トンの水を浄水できますが、実際には活性炭と水を有効に接触させる通水の方式に欠点があり(水の通り道)理屈通りには行きません。
浄水器の中には、わずか750リットル程度で塩素除去能がなくなるものもあります。
●有機化合物等の除去(物理的吸着除去)
さまざまな有機化合物、有機塩素化合物のような溶解成分は、活性炭の表面に吸着し除去されます(溶解成分とは、水中で分子やイオンの状態で、水の分子とあまり大きさが違わないで存在しているものをいう)。分子量で言うと、1500程度より小さい有機化合物です。具体的には、トリハロメタン類、農薬類、界面活性剤、異臭味成分、着色成分等を指します。
通水により、活性炭の表面が汚れてくると、吸着能は低下し、有機化合物の除去は困難になります。このため、こまめにフィルターを交換する必要があります。一方、カルシウムやマグネシウムは水との親和力が極めて強いため、疎水性である活性炭には吸着されず除去されません。これは、ミネラルは損なわれないというメリットがありますが、反面水銀や鉛、カドミウムといった重金属は、除去されずに浄水中に出てくることになります。;
逆にサイズが大きく、不溶成分である藻類、赤錆、あるいはごみ、バクテリアやウイルス、クリプトスポリジウム、O-157等は除去できません。
活性炭フィルターは、場合によっては格好の細菌の巣となることがあります。何故かと言えば、活性炭フィルターには塩素がないこと、また吸着した有機物は細菌の栄養源となり、雑菌が繁殖する条件が整うことになります。
浄水器を使用しないで放置しておくと、早いもので3日、だいたい1週間目くらいから急に雑菌が多くなります。更に困ったことは、吸着能力に限界がくると今まで吸着した汚染物質が流出し始め、知らずに飲んでしまうことです。これでは何のためにフィルターを付けたのか分からなくなります。 |